【読書】スティル・ライフ【癒されました】

久しぶりの投稿になりました。

ここ1年間ほどブログの更新をしていませんでした。

仕事をする中で日本国内からヨーロッパ・中東までかなりの距離を移動する日々を送っていました。

インスタグラムのストーリーの中で、各場所の写真を投稿しているので気になる方は見てみてください。また、これから先はこれまでに訪れた場所に関する記事もこのブログで投稿していきたいと思います。

久しぶりの投稿である今回は1日で一気に読み終えた小説「スティル・ライフ」について記録を残しておきたいと思います。

概要

著作名:スティル・ライフ

著 者:池澤 夏樹

内 容:世の中では変わり者だと言われているであろう、二人の青年が「ある秘密」のために共同で「ある活動」をする物語。小説中では現代社会で「どう生きていくか」という若者の疑問について考えさせてくれると同時に生きるのが楽になる言葉が詰まった小説。

受賞歴:1998年に芥川賞を受賞

非常に短くて、一気に読み上げることができた小説でした。

ですが、中身はとても文体が美しく、人生についても柔らかな視点をくれるものでした。心が楽になるというか、癒されるというか、、、

僕はいろんな生き方や価値観を手に入れて、自分の内面を広げることができるのが読書の醍醐味の一つだと思っていますが、この小説はいかにもその醍醐味を象徴してくれるような一冊でした。

一番印象に残っている文章

ここでは、僕が一番印象に残っている文章をkindleから引用して紹介します。

寿命が千年ないのに、ぼくは何から手を付けていいかわからなかった。何をすればいいのだろう。仮に、とりあえず、今のところは、しばらくの間は、アルバイトでもして様子を見る。そういうことだ。十年先に何をやっているかを今すぐに決めろというのはずいぶん理不尽な要求だと思って、ぼくは何も決めなかった。社会は早く決めた奴の方を優先するらしかったが、それはしかたのないことだ。ぼくは、とりあえず、迷っている方を選んだ。

池澤夏樹. スティル・ライフ (Japanese Edition) (p.13). Kindle 版. 

僕が感じたこと

僕も同じようなことを呆然と考えていたのですが、この文章に出会ってはじめて言語化して自分の思考を理解できた気がしました。

色々なことに手を出して(経験)きました。実際に取り組んでやめてを繰り返してきました。仕事に関しても正規雇用の公務員や正社員として扱ってもらっていましたが、どこか上記の文章のような感じで「とりあえずはこの仕事をしている」という感覚でした。

ですが、僕の中では「迷っている」という感覚がないというところが少し違うところだなと思いました。常に今やりたいことをやっているという感覚でいるからかもしれません。

共通するのは「社会」や「周囲」の期待や優先に惑わされないということだと思います。自分が選んで「何か」に取り組んだり、「生活のスタイル」を決めること。

これから僕はまた南半球へと旅に出ますがこの「自分が選ぶ」感覚を大切にしていきたいと思います。

今回はそれを後押ししてくれるような一冊に出会えたことに感謝ですね。

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