2024年12月16日から17日に友人たちと4人で、ニュージーランド南島の人気トレイル**Copland Track(コップランドトラック)**を歩いてきました。
目的地は、山奥にひっそりと佇むWelcome Flat Hut(ウェルカム・フラット・ハット)です。
そこには、歩いた人だけがたどり着ける野趣あふれる天然温泉があんですよ。
クイーンズタウンから出発、登山口へ
この旅は、クイーンズタウンから始まりました。車で西海岸へ向かい、**トレイルの起点は「Copland Valley Track Entrance」**という場所。
Westland Tai Poutini National Park内にあり、HāweaやHaastを抜けた先に位置しています。
駐車場もあり、そこからいよいよ片道8時間、約18kmの本格的なトレッキングがスタート。
川、谷、吊り橋。変化に富んだ長い道のり
トレイルは予想以上にハードでした。
歩き始めてから約1時間ほど経ったころ、突然の大雨に見舞われました。
レインジャケットを慌てて取り出し、びしょ濡れになりながら、ひたすら足を進め続けます。
雨の中での登山は、体力だけでなく気持ちとの勝負もあります。
かなり体温が奪われるので非常に厳しい状態でした。
その途中で、僕たちのグループは自然と二手に分かれることになりました。
というのも、1人の女の子が体力的に少し厳しそうだったことに加えて、はるちゃんが雨で体がかなり冷えてしまっていたためです。
はるちゃんは「歩き続けて体温を保ちたい」という意志を持っていたので、僕とはるちゃんの2人は先に前へ進むことに。
残りの2人は無理のないペースで、後方からゆっくりと登ってくることになりました。
途中の道のりは厳しく、体も心も削られるような感覚でしたが、それでも励まし合いながら一歩一歩を重ね、8時間近くかけてようやくゴール目前へ。
そして、空は一気に晴れ上がりました。
雲が流れ、光が差し込み、Welcome Flat Hutの看板が目の前に現れたその瞬間──
まるで僕らの達成感と空が共鳴しているようでしたよ。
その後、ゴールしてから約1時間後、残りの2人もついに小屋に到着。
僕たちは拍手をしながら迎えました。本当にたどり着けるのか不安でしたし、電波も届かない山奥で連絡もできず、ただ待つしかなかった1時間。
だからこそ、再会できた瞬間の喜びは、今でも忘れられません。
言葉よりも、表情や空気の中に、「無事でよかった」「お疲れさま」という思いがあふれていました。
山の夜:温泉、あたたかいご飯、そして焚き火
再会のあと、僕たちは山小屋で着替えを済ませ、再び温泉へ。
冷えた身体がじんわりとほぐれていきます。マジで最高〜!
その後は小屋に戻って、みんなで協力して温かいご飯をつくり、食べる時間。
背中を丸めながら湯気の立つ鍋を囲む瞬間は、それだけでごちそうでした。
そして夜は、外で焚き火を囲んでゆっくりと語らう時間。
雨に打たれ、疲れきった1日だったはずなのに、不思議と心は満たされていました。
一歩ずつ進めば、辿り着ける
この登山を通じて、強く感じたのは、
**「一歩ずつでも、進み続ければ、必ず辿り着ける」**ということ。
そして、これまで僕は「一人で何でもやる」ことが好きだったけれど、今回の旅で思ったのは、
**「仲間と行く旅の楽しさ」や「誰かと助け合いながら進むことの喜び」**も、人生にとってすごく大切なんじゃないかということです。
実用情報|Copland Track & Welcome Flat Hut
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アクセス: Queenstownから車で約6〜7時間、トレイルヘッドは「Copland Valley Track Entrance」(Haast Passから西側)
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所要時間: 片道約7〜8時間(1泊2日が推奨)
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距離: 片道18km(往復36km)
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難易度: 中〜上級(長距離・天候急変・川渡りあり)
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温泉: Welcome Flat Hut隣接の天然露天風呂、混浴、ぬるめの温度
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山小屋: Welcome Flat Hut(要予約/マットレス、ガスなし、シャワー・トイレあり)
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DOC予約ページ:
Welcome Flat Hut – DOC公式ページ(英語)
おわりに


Copland Trackは、登山としての達成感も、温泉というご褒美も味わえる、まさに“歩いて行く温泉”の旅でした。
一人で行く旅も素敵だけど、今回のように仲間と笑い合い、支え合いながら歩く道も、人生に深みを与えてくれます。
またいつか、あの温泉への道を歩きたいですね!
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