感動と学びの嵐!上杉鷹山の小説〜童門冬二〜

いつもありがとうございます。

今日は童門冬二さんの小説「上杉鷹山」を読み終えたので、

それについてまとめておきたいと思います。

上杉鷹山ってどんな人?

上杉鷹山は昔の米沢藩主です。

上杉鷹山が藩主になった頃の米沢藩は借金と形式主義の意味なしお役所仕事だらけ、生産性0の破産寸前の藩でした。

それを彼の実行力と人間力で立て直したものすごいお方です。

彼は14 歳の頃から細井平洲さんという超絶人格の高いお方から哲学や考え方を学び、君主としての知識をみがきました。

小さいころから勉強熱心だったそうです。

17 歳で米沢藩をつぐのですが、腐れきった藩の財政と政治によって生まれた莫大な借金があることを知ります。

鷹山は借金を返すために、自分から模範を示して節約に努めます。

財政再建、産業育成、精神復興を同時にしたとんでもないお方です。能力もさることながら、その人格の高さに本を読んでる中で何度も涙しました。

藩主になった時の鷹山の決意

藩主になった鷹山が春日神社に奉納した誓詞(神に対しての誓い)には、

・民の父母の心構えを第一とすること

・学問・武術を怠らないこと

・質素・倹約を忘れぬこと

・賞罰は正しく行うこと

このような内容で残されています。これ17歳が書いてるんですよ?ww

とんでもないですわ。僕は小説の中で本当に色々なエピソードがあるのですが何度も「こいつはまだ10代なのか?」とビビっていました。

感想とあらすじミックス

形式立てて順序をしっかりして話しても面白くないし、それは本の目次を読んで頂ければ分かると思いますので思ったことや印象深い言葉等々を気ままに書いていきます。

藩の改革を決心した時の名言

当時の米沢藩はお金がないにも関わらず、お偉いさん達の自己満形式主義的な豪華な儀式的なものに大量のお金がつぎ込まれたりしていました。そして藩の中枢のお偉いさん達は自分達の地位や名誉・給料を守るために何も変えようとせず、どんどん財政が圧迫されている状態でした。

そしてその中で誰かが「本質的に藩の政治や運営を変えていこう!」的なことを言えば村八分のいじめにあって潰されていくという最悪の状態にありました。

その中で鷹山が仲間を集める時に言った言葉です。

「藩改革を実行するということは、まず改革に当たるものが、自分を変えることだ。自分を変えるということは、生き方を変えるということだ。かなりの勇気がいる。」

僕はとくに、「自分を変えることは、生き方を変えることだ」という部分に心を動かされました。

生き方を変えるって毎日の考え方をベースにして習慣や行動や決断を今までの自分と違うようにしていくということですよね。

そしてそれには大きな勇気がいると。でもこの本質をつく言葉をリーダーが発している時点で米沢藩の将来が一気に明るくなったのでしょうね。

自らが変わって成長していく姿を見せてみんなを導いていく。その姿は鷹山が藩主になって一貫されています。

僕が社会人一年目で学んだ1つである、「背中で見せるリーダー」を人生を通じて体現されていました。

生きることの喜びを与えた

鷹山の改革が行われるまでの米沢の人々は、生きることに疲れ果てていました。

上流階級の武士達でさえ戦が減った当時は、城の中で形式主義のの行政業務をやっているだけで非常に退屈な人生を送っていました。

お金はもらえるけども、財政はどんどん逼迫していることを知りながら「休まず、遅れず、仕事せず」の精神で中身のないお役所仕事をしていて生きがいなんてありませんでした。

農民や商人は税金を取られるだけで餓死者が出るほどで、他の藩への逃亡者も多発し村々は絶望的な状況でした。

そんな中で鷹山は城内の無駄な業務や役職をなくし、税金の無駄遣いをなくして行きます。

そして自ら畑仕事や開拓現場に出向いて作業をやったりし始めました。

これって当時では考えられないことです。農民達は藩主が道を通っただけでも土下座する文化の中で鷹山はこのような行動に出たんですからね。

当然それまでぬるま湯に浸かっていた城内の権力を持つ武士達は自分達の立場や報酬や楽な仕事がなくなるので大変に反発して、改革の邪魔をしたりし始めました。

それでも、鷹山や周りの改革派が諦めずに続けていくことで藩が変わってきます。

農民や武士達は鷹山の背中を見て、農業や産業そして倹約に努めるようになり、どんどん藩の生産力が上がっていくのです。

そしていつしか武士や農民関係なくみんなが様々な仕事を協力してやるようになって行きます。

いわゆる士農工商を自らの背中でなくしていったんです。当時の江戸は階級社会真っ只中です。

鷹山は「正しい・まっすぐな心」で常識を打ち破ったんですね。

そしてみんなが活き活きと仕事ができるようになります。藩のモチベーションがプラスの循環に変わったのです。

つまり今まで絶望の淵にいた農民や商人そして退屈で中身のない行政をやっていた武士までも「仕事が楽しい」と感じるようになっていったのです。

引いては生きる喜びを感じられるようになっていったんですね。

どんな邪魔や誘惑に対しても「人として正しいこと」を貫いた鷹山の最高の結果だと思います。

今の社会はどう?

現代においては物質的に当時の米沢藩と比べれば、はるかに豊かであるにも関わらず自殺者の数が交通事故死亡者を上回るような社会になっています。

不思議ですね。でも、それほど心が満たされない人が増えているということなのです。

新しい時代の移り変わろうとしている現在において、今一度自分の人生や幸せについて考えることは非常に重要だと思います。

その上でこの上杉鷹山の小説はかなりいいと思います。

リーダーシップ・経営・道徳・倫理・歴史等々学ぶことが非常に多いので一読をお勧めします。

ということで雑ですが上杉鷹山の小説の感想でした。

ありがとうございます。

 

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