秋の終わりに寄せて
ついにニュージーランドにも冬の気配が訪れました。
先週の土曜日、紅葉の名所として知られるアロータウンで「オータムフェスティバル」が開催されました。これは約3万人が集まる、クイーンズタウン地域でも最大級のイベントのひとつです。
毎年、山々を彩る美しい紅葉とともに、地元の人々によるフードやワイン、クラフト品などの出店で大きな盛り上がりを見せます。各国の伝統衣装によるパレードも名物のひとつで、訪れる人々を魅了しています。
僕たちもこのイベントにフードトラックを出店し、1日で驚くほどの売上を記録しました。
秋が終わり冬になると、これまで楽しんでいた登山やハイキングは難しくなってきます。そんな中、今回は新たに完成したトンネルを通る「The Shotover Gorge Trai」というトレイルを歩いてきました。
紅葉に彩られた美しい渓谷を眺めながらの往復10キロのハイキング。カメラを片手に、まさに秋の終わりを感じる贅沢な時間でした。
さらに、Wanakaにある「Isthmus Peak」にも足を運び、5人ほどのグループで往復16キロの登山を楽しんできました。毎日続けている10キロの高強度ランニングもあり、心肺機能の強化にも励んでいます。
あと、先週は天気が良い日が続いたので、紅葉狩りに出かけるついでに、きのこ狩り、栗拾い、そしてぶどう狩りまで楽しんできました。しかも、これらすべてが無料。自然の豊かさに改めて感謝したくなる体験でした。
山のあちこちにはたくさんのきのこが生えていて、食べられるのは「ヤマイグチ」と「ハナイグチ」の2種類だけですが、それでも十分な収穫がありました。栗は道端にたくさん落ちていて、こちらの人たちはあまり拾わないため、まさに取り放題の状態です。拾った栗は家に持ち帰り、モンブラン風のペーストにして楽しみました。
きのこは、そばにのせて「きのこそば」にしたり、ポルチーニのような香りがあるヤマイグチをバター醤油で炒めたりと、秋の味覚を存分に味わいました。やっぱり、旬のものを食べるって最高ですね。栄養学的にも、旬の食材はその時期に必要な栄養素が豊富に含まれていて、体にもとても良いんです。
そして庭にはぶどうの木があり、今ちょうど巨峰が鈴なりに実っています。こちらは「採り放題」どころか、「食べ過ぎ注意」レベル。おいしくてついつい手が伸びますが、血糖値スパイクにならないように気をつけながら楽しんでいます。
家では、昨年まで使っていた電気ストーブをやめ、毎日薪を拾いに行く生活に切り替えました。集めた薪を割って暖炉にくべ、火を起こす。裏庭に大量の枯れ木が落ちてるんです。そう。薪代も無料です。
そんな一連の作業を日課にしています。
これまで気づかなかったのですが、電気代の節約になるだけでなく、薪拾いを口実に運動にもなり、そして火起こしという“サバイバルスキル”も磨ける。
何より、揺らめく炎を眺めていると自然の「1/fゆらぎ」に包まれ、副交感神経が優位になって、心からリラックスできることに気づきました。
ここ最近は動画制作だけでなく、AIを使った仕事を始めた一方で、生活はどんどん“太古”の暮らしに戻っているような気もしています。
おそらくこれは、自分の中で自然とバランスを取ろうとしているからなのだと思います。
食事や生活は太古へ。
そして、テクノロジーは未来へ。
そんな言葉を胸に、ここ数ヶ月を過ごし、次の国へと旅立つ準備を進めています。
ちょうど5月の半ばには、北島への旅行を計画しています。まずはオークランドに滞在した後、トンガリロ国立公園を歩く予定です。さらに、タウポやタウランガなども巡りながら、その地域ならではの自然や街の雰囲気を思い切り楽しんできたいと思っています。
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