こんにちは、久しぶりの更新です。
実は年末、まさかのコロナにかかりまして…。
12月24日と25日、世間はクリスマスムード真っ只中だったのに、僕はベッドの上で「体は痺れるし、喉は焼けるように痛い」っていう2日間を過ごしていました(地獄…)。
でもその後は驚くほど元気に回復。
時間だけはたっぷりあったので、開き直って“読書と映画にひたすら浸る生活”を満喫しました。
その中で再読したのが――
ジョージ・オーウェルの『1984年』。
あらためて読むと、いや本当にすごい本です。
「現代社会の見え方がガラッと変わる」と言っても大げさじゃない。
今回はそんな『1984年』の感想を、今の時代と自分自身の気づきとあわせてまとめておきます。
「1984年」ってどんな話?
ざっくり言うと、
“究極の監視社会の中で、自由を求めた男が壊されていく物語”。
舞台は第三次世界大戦後の未来。世界は「オセアニア・ユーラシア・イースタシア」の三大国家に分断され、主人公・ウィンストンはオセアニアの「真理省」で働いています。
彼の仕事は、政府に都合の悪い歴史や情報を「なかったこと」に書き換えること。
全市民は「テレスクリーン(カメラ付きテレビ)」によって24時間監視されており、言葉・恋愛・性行為までもが政府の統制下にあります。
そんな世界に疑問を抱いたウィンストンが、「日記を書く」「恋人をつくる」「真実を知る」ことで希望を見出すんだけど…
最終的には壮絶な拷問と洗脳によって心を砕かれ、
「ビッグ・ブラザーを愛しています」と言って、終わってしまう。
うん、絶望です。
特に印象に残ったポイント
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「二重思考(ダブルシンク)」の狂気
→ 真実と嘘を同時に信じるという恐怖。現代でもSNS見てると、こういうの、ありますよね。 -
情報改竄が日常化している世界
→ 戦争の勝敗、物資の配給量、指導者の言葉…すべてが都合よく上書きされていく。
現代の“切り取り報道”や“バズる言葉”と何が違うんだろう?とゾッとしました。 -
ウィンストンの最後の“心の崩壊”
→ 僕にとってはここが一番つらかった。
抵抗したはずなのに、心からビッグ・ブラザーを愛するようになってしまう。
「思考が奪われる」って、こういうことなのか…と。
この本を読んで考えたこと
僕がこの本を読んで強く思ったのは、
「現代社会の中にも、ここに描かれてる構造って普通にあるよな」ってこと。
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自分の意見と思ってることが、実はSNSや空気に“刷り込まれた”ものだったり
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みんなと違うことを言うと攻撃されたり、黙ってしまったり
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監視カメラ、スマホの位置情報、AIのフィルター…どんどん“見られる社会”になってる
別に「全部が悪い」とは思わないけど、
「今、自分は何に影響されて動いてるのか」って立ち止まって考えることは大事だなと。
今読むべき理由
この小説、書かれたのは1949年。
なのに、現代の空気感をここまで言い当てているのは本当にすごい。
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情報リテラシー
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SNS疲れ
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承認欲求との付き合い方
いろんなテーマとリンクしてくるので、
今だからこそ“メタ認知”の視点を鍛える一冊だと思います。
まとめ|「自分らしく生きる」ために読んでおきたい本
コロナでダウンしてる年末、ひとり部屋で布団にくるまりながら読んだ『1984年』。
ちょっと皮肉だけど、だからこそめちゃくちゃ心に沁みました。
何が正しいか、どう生きるか、
他人の目を気にせず、
「ちゃんと自分で考える」って、やっぱり大事だなと思います。
この本は、読んだ後に「じわじわ効いてくる」タイプの一冊。
ぜひ読んでみてください。
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